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人生に意味を見出せない人へ

生きていて、人生に意味はあるのか、自分が生きている意味とは・・・。と悩む人向けです。

将来への不安

長い人生を生きる中で、将来のことは分かりません。人類は分からないものに対して不安を抱くため、人生は常に不安と隣り合わせです。この不安を取り除くために生まれたのが宗教だと考えられています。生きていく上でのよりどころとして、神が生まれました。しかし、科学の発展によって人類は原初の生物から進化して生まれたとわかり、私たちが生きている世界は地球だけではなく、宇宙が存在し銀河、銀河系といったとてつもなく大きな別世界が広がっていることが発見され、神話の内容を否定し、宗教を否定しました。与えられる人生の目的はなくなり、将来の不安と向き合うことを余儀なくされ、自らの価値観で生き抜くことが必要になりました。やりがい、お金、愛、友情、功績......といった自分が重視する価値観を見つけ出せた人は目的をもって生きることができますが、まだ見つけられていない人は不安との戦いになります。

重視する価値観が見つからない

まだ重視する価値観が見つからないという方は、メディアの情報や周辺からはやりたいこと、好きなことを探せ、と言われ見つけ出そうます。一生懸命探しても見つからない、見つからない自分はおかしいのではないか、周りに置いて行かれるのではないかと感じ、焦りや無気力が生まれます。

ですが、よく考えてみましょう。見つけ出せ、といった人は本当に見つけ出せているのでしょうか。また、自分が見つけ出せているからそう言っているだけなのではないでしょうか。

人間は、重視するものによって2種類いると言われています。

  • 何をするかを重視するTo do型
  • どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視するBeing型

やりたいことが明確になっている人はTo do型になるでしょう。ですが、日本人は99%Being型だと言われています。むしろ、やりたいことがない人がほとんどなのです。この事実を認識すると、無理に探してメンタルを崩すことはなくなるはずです。どんな人でも必要に迫られるとそのことをやりますし、何かの拍子にやったことが重視する価値観の発見に繋がることもあります。自分の人生を良く生きることが目標だとするならば、やりたいことはその手段の一つです。他の方法でも実現できるのではないでしょうか。どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを見つけ出して、重視する価値観を見つけましょう。

ニヒリズム

ここでの内容は、学術的に正しい意味とは離れている可能性があり、筆者自身の考えも含みます。

ニヒリズムとは、この世界、特に過去および現在における人間の存在には意義、目的、理解できるような真理、本質的な価値などがないと主張する哲学的な立場です。「人生は死ぬまでの暇つぶし」という言葉を聞いたことはないでしょうか。暇つぶしが意味ないものだとするならば、ニヒリズムを表す言葉ですね。心理学者を名乗ったニーチェによれば、ニヒリズムにおいて人間が取る立場は次の2つだとしました。

  1. 何も信じられない事態に絶望し、疲れきったため、その時々の状況に身を任せ、流れるように生きるという態度
  2. すべてが無価値・偽り・仮象ということを前向きに考える生き方。つまり、自ら積極的に「仮象」を生み出し、一瞬一瞬を一所懸命生きるという態度

1の立場は消極的・受動的ニヒリズムです。この考えが破壊や暴力に繋がる場合もあります。若者は消極的・受動的な人が多いと言われますが、消極的・受動的ニヒリズムになっているのかもしれません。

2の立場は積極的・能動的ニヒリズムです。人生に意味がないからこそ、一生懸命生きていこうという立場です。ニーチェは、積極的ニヒリズムを肯定しています。

積極的ニヒリズムについて、考えてみます。私たちは人生に意味を求めがちです。なぜ生きているのか、何のために生きているのか、目的を求めます。ニヒリズムに基づいて、そもそも、そんなものがないと仮定します。そうすると、今の自分が行っていることや大きな成功・失敗は本質的には意味はありません。それに対して意味をつけるのは自分自身になります。自分がやりたいから、自分が楽しいから、一生懸命生きる、それでいいのではないでしょうか。うまくできなかったり、焦ったりしてもその原因に大して意味はないのです。人生は死ぬまでの暇つぶし、ただの暇つぶしなんだから、自分のやりたいようにやればいいのです。今の自分がやりたいことを一生懸命やって、今ある自分の手札から暇つぶしの方法を考える。それでいいのではないでしょうか。

まとめ

人生に意味を見出せない人へ、やりたいことはいらない、人生は死ぬまでの暇つぶしという考えを紹介しました。このような考えを知ることで楽になる人もいると思います。成功しなくても、大きな失敗をしてもいいじゃないですか。死ぬまでの暇つぶしなんだから。