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大学生にとってのオンライン生活の実際

七海(@nanami_seisaku)と申します。しがない大学院生として日々ラボ畜に勤しんでおります。ここでは、オンラインベースで大学生活を送ったことで気づいた例年との差について語りたいと思います。

新入生のコミュニティ形成方法の変化

新入生は入学時点からずっとオンライン生活を強いられていたため、友達を増やすことが困難だったようです。例年であれば教室でのグループワークや新歓イベントによって半ば受動的に友達を増やせていたのですが、今年度の場合は新入生が自分からアクションをしない限り友達ができないという過酷な状況でした。

私が部活のオンライン新歓で新入生に聞いたところ、TwitterまたはInstagram駆使して友達を作っているとのことでした。これを聞いたときは「例年よりもハードだなぁ」と感じたのですが、SNSでしか友達を作れないという状況は裏を返せば対面交流が苦手な人でも友達を作りやすいということなので、内気な人にとっては案外気楽だったのかもしれません。

例年よりも多い授業課題

授業の成績評価の変更に伴う課題量の増加はほぼ全ての大学生が愚痴を溢していました。例年は期末試験で成績評価が行われていたのですが、今年度は殆ど授業課題の出来栄えに基づいて成績評価が行われていました。そのため、主に低学年の大学生は多くて毎週10種前後のレポート課題をこなしていたことになります。その上、各講師は他科目の課題の事情を考慮せずに手加減なく課題を与えるため、一つ一つの課題量がかなりのボリュームになっていたようです。これについてはTwitterでもいくつかバズっていましたし、部活の後輩は毎週Twitterでキレ散らかしていました。

一方、大学生の習熟度の水準においては例年よりも高かったように感じました。毎週の課題が良い復習の機会となり、定着度が増したように思います。実際、大学院で受けた講義のフィードバックでも「皆さん期末課題の出来が大変よく努力が窺えました」といったコメントをいただきました。学生の今の感情は課題量へのヘイトで一杯でしょうが、2年後くらいに今の課題の有り難みを実感する学生はきっと多いことでしょう。

学費支払い問題と機関による支援制度

コロナの影響でバイトのシフトを削られて学費を賄えなくなる大学生は多いらしく、この問題は社会問題としてニュースにも取り上げられました。これに対して一部の大学では大学の独自制度として特別給付金や学費入金延期などの策を講じています。学外の機関による支援制度としては、生活に困窮している学生に給付型奨学金を与える民間奨学団体が現れたほか、奨学生採用数を例年よりも大幅に増やすという声明を出した民間奨学団体もありました。これで全ての大学生が救われるわけではありませんが、これによって多くの大学生が少なくとも「詰み」状態を回避できるため、学生にとっては大変有難い制度です。

研究旅行のキャンセル

学会発表のための研究旅行は研究室生活におけるメインイベントの一つですが、これがコロナの影響で全て消し飛んでしまいました。私はこの研究旅行を楽しみにして研究を進めていた節があるため、今年度の国際学会がオンライン開催になったと聞いたときはかなりショックを受けました(覚悟はしていましたが)。人の金で海外の美味い飯を食べるという私の夢は儚く散ったのでした。

オンラインベースの就活で感じる魅力体感の難しさ

例によって就活事情も大きく変わりました。今年度から本選考とインターンシップがオンラインベースになり、志望企業のオフィスに足を踏み入れる機会に中々巡り会えません。現地に赴けないということは、企業の業務内容や風土を肌で感じられないまま志望企業を決めざるを得ないということです。私の研究室の先輩方は本選考をオンライン一本で終わらせていましたし、現場の風土を比較できずに苦労したという話を何度か聞きました。

また、この問題に関しては企業側も同様に抱える問題なのかなと思います。自社の卓越した技術をインターンシップで生で体験してもらえないため、企業から学生へのアピール力が弱くなってしまいます。私が参加したインターンシップは全てオンラインでしたが、やはり企業の魅力はオフラインでないと分からないというのが感想でした。

嘆いてばかりはいられない

先に示したことは全ての大学生が同様に抱いていることであり、自分固有の問題では決してありません。クヨクヨしてばかりいると他の順応した大学生にどんどん先をいかれてしまいます。私自身が抱える直近の問題といえば就活です。私自身は前期ターム中ずっと潰れっぱなしでしたが、いざ就活を迎えると無理やりでも体を動かす必要が出てきました。以後は説明会や逆求人イベントを駆使して就活を頑張りたいと思います。